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「正しい」は変わる

Posted by Masayuki Hayashi

「正しい」は変わる

変化が速い時代になったとよく言われます。

確かにその通りで、インターネットやソーシャルメディア、スマートフォンの登場が一気に人のライフスタイルを変えたり、クラウドサービスは登場してから数年で、既得権を脅かすようになりました。

「変化が速い時代」と言われる時には、上記のように、新しいテクノロジーによるインパクトという文脈で語られることが多いのですが、それだけではないと思います。

例えば、良い会社の定義は近年、驚くようなスピードで変化しているように感じます。

ボクが社会人になったのは、バブル崩壊直後でまだ基本的に高度成長期と同様の企業文化が多くの会社で根強かったのではないかと思います。具体的には、従業員は、基本的に会社や上司に従順に従うが、見返りとして会社は従業員の生活を保障するといったモデルでした。高度成長期にはそれこそが日本の強さと言われたりもしました。

それが、バブル崩壊の影響もあって、(当時の)アメリカ的成果主義こそが正しいという論調が生まれ、人事制度もそういう方向に変更されたりしました。しかし、それがまたうまくいかないとなって、プロセス重視になったり、またプロセス重視ではだめだとなったり、いったんは否定された会社の共有施設を充実されるなどの家族主義的な動きが広がったり、ダイバーシティを受け入れるような企業が「良い会社」とされるようになってきました。

ボクが新人の頃は、殴られるとか罵倒されるなど、今だったらパワハラだとかブラックだとかいって問題になるようなことが割と頻繁に起こっていましたが、それをされた方もそれを今ほど酷いことだと思っていなかったような気がします。むしろ飲みの席で、そういう出来事を笑い話のネタとして話して盛り上がっていた記憶があります。

決して、昔はよかったと言いたいのではありません。ただ、大事なのは、昔は悪いと思ってもいなかったことが、数年もたつと、悪とされ、またそれが正しいことになったりするということです。そうした価値観の変化のスピードも速くなっています。

価値観の変化は、ある意味テクノロジーがもたらす変化よりもインパクトがあります。

人間は基本的に自分の経験の積み重ねの中で価値観を構築するので、生きてきた時代の価値観から逃れることは簡単ではありません。それでも、正しいと信じてたことが時代にそぐわない時には、勇気をもって自分の価値観を更新するような臨機応変さがなければ、変化の激しい時代に対応するのは困難です。

ただそうは言っても、絶対に変えてはいけないこともあります。世の中がどんなに変化して、大勢の人間がそれを支持しても、それは認めてはならないという類のことです。物騒な話ですが、人を殺してはいけないとか、弱いものを虐げてはいけないという価値観が覆ることはどう考えても望ましくありません。

 そういう意味で、もっとも大切なのは、「変わるべきではないこと」と「変わるかもしれないこと」を見極めることなのかも知れません。